前田大和がFAで移籍してしまったことを、今更ながら振り返る
先日、虎さんチームの前田選手がFA宣言して、横浜DeNAベイスターズに移籍してしまった。
え?前田選手って誰だって?前田と言えば前田大和に決まってるやん。前田という名前の野球選手と言えば前田大和、百歩譲って前田智徳でしょうが。
白々しい書き方はやめにして、ここからは大和で。
今更ながらこの大和のFA移籍を振り返ってみようと思った。ホンマに今更。
大和がFA宣言をした時は、非常に複雑な気持ちだった。個人的には大和は好きな選手だったし、どこ守らせても完璧に守るし、打てないところも含めて大和だったし、今年スイッチに挑戦するっつって「おいおい今更変えるのかよ無理に決まってるやんけ」とか思ってごめんなさい。
だけど、このFA宣言は正直僕は移籍したほうが良いと思っていた。出ていって欲しくなかったけど、でも彼の成長と虎さんチームの今後を考えると、出ていくべきかな、と。
大和って器用で使い勝手が良くてどのポジションを守らせても上手い、という稀有な能力から、歴代の虎さんチームの監督からはいいように使われてきた経緯がある。もっとストレートに表現するならぞんざいに扱われてきた、と言っていいだろう。大和自身のバッティングが悪かったことが、それに拍車をかけていたきらいもある。「打てないんだからこういう扱いでも試合に出られるだけいいじゃないか」的なね。
今年はスイッチヒッターに転向して、規定打席未達ながら.280とそれなりの数字を残した。だけどそれ以前でも、2013年、2014年は400近い打数を記録してそれぞれ.273、.264とそんなに悪くない数字を残している。あの守備を考えたら、十分な数値でしょ。久慈照嘉なんかよりよっぽどマシだよね。
でも使い続けられなかった。虎さんチームにはこういう不遇な選手っているよね。関本賢太郎とか。関本なんて、別のチーム行ったら絶対にレギュラー取れてたと思うわ。なんでレギュラーで使い続けなかったのか、理解できない。
関本の話は置いといて。
大和は、バッティングには多少目をつぶって使い続けてたら、もっと良くなっていた可能性はある。.280〜.300くらいを打っていた可能性は全然あると思っている。
だけど使い勝手が良すぎるので、ホンマに好き勝手に使われてきた。で歴代の監督も「困ったときは大和を使ったらええやん」って感じだったんだろうと思う。年俸も能力に比較してかなり抑えられていたよね、絶対的に。
で、FA宣言して移籍しそうになったら急に年俸上げるとか、バカにしてるにも程があるわ。もっと前からちゃんと評価したれよ。
大和はこのまま虎さんチームにいても、スポイルされるだけだと思ったし、他のチームへ行ってレギュラー奪う、あるいはレギュラー狙ってチャレンジする、そのほうが絶対に大和にとっていいし、成長できると思う。どうせ虎さんチームにいても、良く言えばスーパーサブ、悪く言えば便利屋的に使われるだけでレギュラーにはなれないだろうし。
そして虎さんチームとしても、「困ったら大和をどこでも使ったらええやん」という状態ではなくなるので、本気で選手を育てないとあかんようになった。これも虎さんチームにとってはいいことだと思う。チームとしての底上げにつながるはず。
なので、大和が虎さんチームから離れるのは残念なことこの上ないが、これがお互いにとってプラスになることを信じて、来年の今頃は「両者にとっていいFA移籍だった」と振り返れるようになって欲しい。
前田大和選手、ベイスターズで見事にレギュラーをとって、.300を超えるバッティングでゴールデングラブとベストナインの両方を取れるくらいになることを期待してるで!!